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下地別襖ふすま特徴

一見同じ襖ですが、中身によって扱いが全く異なります。

  本襖 在来襖 チップボ-ル襖 ペ-パ-コア入
地域   全国の襖施工店で対応可。   中部から近畿の一部地域に普及。
概要 在来型の最高仕上げで、部材の大きさや下貼紙・うけ紙の施工法により多くの仕上げ方がある。 木製の周囲カマチと縦3本横11本の中子で障子のように組んだ骨地に、下張紙・胴張紙を張った襖下地 従来型の骨地に、下張紙として耐水高圧紙をホットプレス機で張り上げた襖下地 縦・横の周囲カマチと、粗く組んだ中子の間にペーパーコアを入れ、下張紙を張って仕上げた襖下地
摘要 何度でも張替え可能。本格的な最高級襖の仕上げが可能 何度でも張替え可能。(社)公共建築協会共通仕様書ふすま型に対応。 何度でも張替え可能。組子襖の量産対応型。(社)公共建築協会共通仕様書ふすま型に対応。 何度でも張替え可能。下地製作メーカーは少ない。
襖紙 浮かし張り 浮かし張り 浮かし張り 浮かし張り
隠し釘 隠し釘 隠し釘 隠し釘

  発泡系ふすま ダンボ-ル芯襖 ペ-パ-コア芯襖 単板ふすま
地域 関西から中部を中心に一部普及。 関東を中心に普及。関西・中部でも見られる。 関西地方の一部に普及。 中部地方特有。
概要 発泡プラスチックをベースにしてチップボール紙とアルミ箔を貼った襖下地 三~五層位の段ボール紙の芯材にアルミ箔を張った襖下地 木製のカマチや組子は無く、ペーパーコアにアルミ箔とチップボ-ルを貼り付けた下地 周囲カマチの中に横桟を15~20本入れたものを骨組とし、両面に単板(薄くむいた木の皮)を貼った襖下地
摘要 2タイプ有り。襖椽は下地にはめ込み型で、ボンド付けする。 襖椽は下地にはめ込み型で、ボンド付けする。 下地製作メーカーは少ない。襖椽は下地にはめ込み型で、ボンド付けする。 何度でも張替え可能。全体的な供給量は少ない。
襖紙 べた貼り べた貼り べた貼り 浮かし張り
ボンド接着 ボンド接着 ボンド接着 隠し釘


「襖の美」日本古来の空間美を演出する襖を愉しむ

襖は日本独自のもので、その芸術性と利便性は他に類を見ません。残念なことに昨今の建築では襖を使用する事自体が減っています。本来の襖は木を組んだ格子状の骨格に和紙の下張りを繰り返し数回施した上に表紙を張って仕上げます。この構造上、軽いので外して簡単に持ち運びが出来ることがその特徴の一つです。さらに張替えが利くので、その空間の雰囲気に合わせて楽しむことができます。昔の城や寺院では豪華な金箔や金泥を使った花鳥図や勇壮な墨絵、あえて無地に仕立て、自由に字や絵を書くこともありました。

また襖の縁や引き手にもさまざまな種類があり、その組み合わせによって部屋の雰囲気や趣を大きく変えることが出来ます。襖紙には唐紙文様、絵画、細工張り、無地、漉き和紙調などがあり、現代では量産品から手漉きまで幅広く作られています。建築の流行や世間の風潮に合わせてシックハウス症候群対策機能があるものや消臭機能、防炎加工などが施された襖紙もあります。自分の予算や好み、ライフスタイルに合わせたものを選ぶことが可能です。

引き手は楕円形もしくは円形が一般的ですが、角型や動植物をかたどったものもあります。金銀、真鍮など金属製、桑、桜、黒檀などの木製、また陶製や漆の塗物などがありますが、最近では安価なプラスティックのものも多く作られています。縁は襖を支えて保護するためにありますが、視覚的にも全体を引き締める額縁の役目も果たしています。襖を作る表具師の技術はとても大切で伝統の技といえるでしょう。使用する紙や織物などの素材の組み合わせによって加減をしないと反りや捻れが出て美しく仕上がりません。

日ごろの手入れとしてはハタキなどで埃を丁寧に払い、引手や縁は乾拭きします。汚れを見つけたら早急に対処しましょう。頻繁に開け閉めする襖は引き手回りが黒ずむことがありますが、これは濡れた手で触るのが原因です。紙や織物で出来た襖を濡れた手で触らないように心がけたいものですが、黒ずんでしまった場合には丁寧に消しゴムをかけてみると案外きれいになります。しかし油性の汚れは落ちないのでご注意ください。新しい襖や張り替えた直後なら防水スプレーをかけておくのもいいでしょう。


紙や織物で出来ている襖は経年劣化として褪色は避けられません。日が当たるところほど当然早く色褪せていきます。時代色が出るような特殊な素材や場なら良いのですが、一般的な住宅では三年・五年・十年が張替えの目安となります。襖は張り替えるだけで簡単に空間演出を変えることが出来ます。モダンにも古風にもできます。襖には素材も構造もさまざまな種類があります。自宅の襖のがどういうものかわからない場合はむやみに自分で張り替えようとは考えず、表具店など専門家に相談してみる事をおすすめします。

襖障子といわれた襖は現代でも変わらぬ形で使用されている

襖は襖障子という呼び名でした。過去からある建具でその歴史は古いのです。源氏物語にも登場する襖は絵巻ものでも描かれており、千年以上の歴史があるのです。最初は建具としての発生ではなく、絹などの布をかけて間仕切り替わりの衝立のようなものでした。

歴史が遡り、障子のように部屋を仕切りに使われるようになりました。障子は取っ手がありません。仕切りに手をつけて引くためです。襖はさらに改良が進み、取ってをつけて引く建具となりました。仕切りの裏に紙を張る形から、両面に紙を張るように工夫されました。

障子は採光を考えられていたことに対し、襖は仕切りの役割が強調されました。光が透けるのではなく、風を通さない。そして取り外しが出来、襖を外せば部屋を大きく使うことができる。そのような日本人の知恵が生み出したものなのです。

時代が遡り、足利以降には書院造という建築法とともに金壁障壁画というものが発生しました。きらびやかな作品を襖に描き、それを楽しむということを貴族や戦国武将たちはこぞって行いました。それに伴い、美術的な価値も高くなり日本の美術にはなくてはならないものになりました。
襖は現代でも和室には必ずあるものです。デザインは現代的になっても、使われかたは変わりません。紙を使うので破れても張替えがきくというのが便利です。日本人は何度も直しながら使うという文化を作り上げてきました。襖もその文化のなかで、形も役割も変えずに来たすばらしい建具なのです。




襖の交換のタイミングと襖の状態について

近年の日本でも多く有る日本式の横にスライドするタイプのドアは襖と言われることが多いです。これは長く使ってもそれほど傷がつきにくく、傷があっても上から布切れや和紙などで隠せるのでおしゃれに修繕もできます。
襖は使用していて立て付けが悪くなったり、使用感が悪くて不便さを感じたら交換のタイミングです。特に襖だけではなく枠の部分も交換する必要がある場合も多く、手間がかかることも多いです。なにより人にも見られるので注意が必要です。
襖は色合いやデザインによってお部屋の雰囲気が大きく変わるので交換をするときには見た目にもよく気をつけて選ぶとよいでしょう。部屋の雰囲気をどうしたいかによって新調するとお部屋での生活がより楽しくなります。
襖と和室は切っても切り離せないもので、とても親和性があります。なにより畳や障子との兼ね合いも考えて選ぶので専門のスタッフの意見を参考にして襖選びをするのもよいでしょう。時には修繕で済ませるのも1つの方法です。
襖の交換ではしっかりと寸法を確認して立て付け部分に合うようなものを選ぶ必要があります。可能であればスタッフを家に呼んで交換してもらったほうがよく、襖の選択ミスや立て付けの異常が起こること無く交換できてよいでしょう。

襖が破れたり汚れているのなら襖張替え業者に依頼しましょう

襖が破けてしまっていたり汚れているが張替えの料金が高そうだ、とそのままにしてしまってはいないでしょうか。実は襖の張替えは思っているよりも高額ではありませんので、安心して業者に依頼する事をおすすめします。
襖の張替えの料金は一般的な相場だと、1枚あたり4千円程度となっています。ですから2枚張替えしたとしても、1万円かからない計算になります。また安いところを探せば、1枚あたり3千円程度の業者を見つける事も出来ます。
ただし襖のデザインにこだわってしまうと、料金はその分だけ高くなるのでそのつもりでいましょう。基本的には無地ものが料金が安く、絵や模様が描かれている者は料金が高くなってしまいます。また紙質によっても料金は変わります。
張替え業者を探す時に、インターネットが有ると大変に便利です。「襖」、「張替え」といったキーワードで検索すれば、沢山の業者がヒットするはずです。また地域名を加えると、絞り込めるのでさらに探しやすくなります。
襖が綺麗になると、お部屋の中全体が明るくなったようになります。破れたままだと気分的にもあまり良くはありませんし、お客さんが来た時に恥ずかしい思いをしてしまう事になります。襖を張替えて、気持ちよく過ごしましょう。

和室には襖があります。襖が破れた時はどうしますか

集合住宅に暮らすものですが、いくつかある部屋の中に和室があります。和室と廊下の仕切りは襖になっています。家族に幼児がいるせいか、襖の汚れや破れがひどいです。このままでは来客があった時に恥ずかしいので、メンテナンスを考えています。
インターネットで調べたところ、襖の張替は個人でも行うことができるようです。しかし詳細を見てみるととても大変そうです。大人一人分の大きさのある襖の表面を、糊付けする前提で張り替えなくてはなりません。ホームセンターに行く機会があった時見てみましたが、襖の張替の道具はありませんでした。
次は、施工してくれる業者をインターネットで調べてみました。いくつかの業者があり、大体襖一つあたり安いものでは2000円前後で張替をしてもらえるようです。もちろん見積もり・運搬費を含んだものです。これくらいの値段でしたら、自分で行うのと大差ありません。
まだ、子供が小さいのですぐには張替を行う予定はありませんが、やはり汚れたり・破れたりした襖は早くきれいにしたいですね。模様も違うものに変えてみたいと思っています。同じ部屋でも自分を取り囲むものの色や形が変わると、気分も変わりますね。
ところで、襖や畳を含む和室というのは、私にとって非常にくつろぐ空間に感じられます。やはり日本人ということでしょうか。幼児にとっても前後に開く扉より、付図間のような引き戸の方が安全です。これからも和室というものを、大切にしていきたいと思います。 。